七十二候

一年を七十二に分けて季節を表す七十二候に一曲ずつピアノ曲を作り、二十四節気ごとにシングルとして2020年から2021年に渡ってリリースした。
ジャケットは大寺史紗。https://www.misaotera.com/


穀雨(こくう)旧暦=3月 中

穀雨

降る雨は百穀を潤す。春の季節の最後。田畑の準備が整い春の雨が降る頃。
初候 葭始生(よし はじめて しょうず)
次候 霜止出苗(しも やんで なえ いず)
末候 牡丹華(ぼたん はな さく)

立夏(りっか)旧暦=4月 節

立夏

夏立つ日。この日から夏。夏への気配が感じられる頃。
初候 蛙始鳴(かえる はじめて なく)
次候 蚯蚓出(きゅういん いずる)
末候 竹笋生(ちくかん しょうず)

小満(しょうまん)旧暦=4月 中

小満

陽気盛んにして万物ようやく長じて満つ。草木が茂ってあたりに満ち始める頃。
初候 蚕起食桑(かいこ おこって くわを くらう)
次候 紅花栄(こうか さかう)
末候 麦秋至(ばくしゅう いたる)

芒種(ぼうしゅ)旧暦=5月 節

芒種

芒種は稲や麦など穂の出る穀物の種。種播き、田植えの時期。
初候 螳螂生(とうろう しょうず)
次候 腐草為蛍(ふそう ほたると なる)
末候 梅子黄(うめのみ き なり)

夏至(げし)旧暦=5月 中

夏至

一年のうち昼間の時間が一番長く、夜の時間が短い頃。
初候 乃東枯(ないとう かるる)
次候 菖蒲華(しょうぶ はなさく)
末候 半夏生(はんげ しょうず)

小暑(しょうしょ)旧暦=6月 節

小暑

暑さも本格的になる時期。梅雨明けが近づき暖かい風が吹きはじめる頃。
初候 温風至(おんぷう いたる)
次候 蓮始開(はす はじめて はなさく)
末候 鷹乃学習(たか すなわち がくしゅうす)

大暑(たいしょ)旧暦=6月 中

大暑

最も暑い時期。快晴で気温が上がり続ける頃。
初候 桐始結花(きり はじめて はなをむすぶ)
次候 土潤溽暑(つち うるおいて あつし)
末候 大雨時行(たいう ときに ゆく)

立秋(りっしゅう)旧暦=7月 節

立秋

秋立つ日。秋の始まり。厳しい残暑が続く頃。
初候 涼風至(りょうふう いたる)
次候 寒蝉鳴(かんせん なく)
末候 蒙霧升降(もうむ しょうごう)

処暑(しょしょ)旧暦=7月 中

処暑

暑さが収まる頃という意味。暑さが峠を越えて後退しはじめる頃。
初候 綿柎開(めんぷ ひらく)

候 天地始粛(てんち はじめて しじむ)
末候 禾乃登(か すなわち みのる)

白露(はくろ)旧暦=8月 節

白露

陰気ようやく重なり露凝って白し。大気が冷えて、露(つゆ)ができはじめる頃。
初候 草露白(そうろ しろし)
次候 鶺鴒鳴(せきれい なく)
末候 玄鳥去(げんちょう さる)

秋分(しゅうぶん)旧暦=8月 中

秋分

昼と夜との時間が等しくなる。本格的な秋の始まり。気持ちのいい秋晴れが続く。
初候 雷乃収声(らい すなわち こえを おさむ)
次候 蟄虫坏戸(ちっちゅう こを はいす)
末候 水始涸(みず はじめて かる)

寒露(かんろ)旧暦=9月 節

寒露

露(つゆ)が冷気によって凍りそうになる頃。雁(かり)などの冬鳥が渡来し、菊の花が咲きはじめる。
初候 鴻雁来(こうがん きたる)
次候 菊花開(きくのはな ひらく)
末候 蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり)

霜降(そうこう)旧暦=9月 中

霜降

露(つゆ)が冷気により霜(しも)となって降り始める頃。
初候 霜始降(しも はじめて ふる)
次候 霎時施(こさめ ときどき ふる)
末候 楓蔦黄(もみじ つた きばむ)

立冬(りっとう)旧暦=10月 節

立冬

降る雨は百穀を潤す。春の季節はじめて冬の気配があらわれてくる頃。銀杏の葉が黄色く色づき始め、紅葉(もみじ)が見ごろとなる。
初候 山茶始開(つばき はじめて ひらく)
次候 地始凍(ち はじめて こおる)
末候 金盞香(きんせんか さく)

小雪(しょうせつ)旧暦=10月 中

小雪

雨が雪にかわりはじめる頃。木枯らしが枝の葉を落とし初雪が舞う季節。
初候 虹蔵不見(にじ かくれて みえず)
次候 朔風払葉(きたかぜ このはを はらう)
末候 橘始黄(たちばな はじめて きばむ)

大雪(たいせつ)旧暦=11月 節

大雪

陽気盛んにして万物ようやく長雪が降ると積もるようになる頃。本格的な冬、南天の実が赤く色づく頃。
初候 閉塞成冬(そら さむく ふゆとなる)
次候 熊蟄穴(くま あなに こもる)
末候 鱖魚群(さけのうお むらがる)

冬至(とうじ),旧暦=11月 中

冬至

冬の最中で寒さの厳しい時期。一年で最も昼が短い日。
初候 乃東生(なつかれくさ しょうず)
次候 麋角解(びかく げす)
末候 雪下出麦(ゆきわりて むぎ のびる)

小寒(しょうかん)旧暦=12月 節

小寒

降る雨は百穀を潤す。春の季節寒さが本格的になる時期を迎える。寒の入り。
初候 芹乃栄(せり すなわち さかう)
次候 水泉動(すいせん うごく)
末候 雉始雊(きじ はじめて なく)

大寒(だいかん)旧暦=12月 中

大寒

一年の内で最も寒い。
初候 款冬華(ふきのはな さく)
次候 水沢腹堅(さわみず こおりつめる)
末候 鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)

立春(りっしゅん)旧暦=1月 節

立春

二十四節気の最初の節。この日から春。八十八夜、二百十日は立春が起点。 
初候 東風解凍(はるかぜ こおりを とく)
次候 黄鶯睍睆(うぐいす なく)
末候 魚上氷(うお こおりを のぼる)

雨水(うすい)旧暦=1月 中

雨水

芒種は稲や麦など穂の出る穀物雪が雨に変わり、雪や氷は溶けて水となる。農耕の準備がはじまり、梅が咲き、鶯の声が聞かれる。
初候 土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)
次候 霞始靆(かすみ はじめて たなびく)
末候 草木萠動(そうもく めばえ いずる)

啓蟄(けいちつ)旧暦=2月 節

啓蟄

蟄虫(すごもりむし)が戸を啓(ひら)く。柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲き、徐々に春めいてくる。
初候 蟄虫啓戸(ちっちゅう こを ひらく)
次候 桃始笑(もも はじめて わらう)
末候 菜虫化蝶(なむし ちょうと けす)

春分(しゅんぶん)旧暦=2月 中

春分

昼と夜との時間が等しくなる。本格的な春の始まり。雀が巣をつくり、桜の花が咲き始める頃。
初候 雀始巣(すずめ はじめて すくう)
次候 桜始開(さくら はじめて ひらく)
末候 雷乃発声(らい すなわち こえを はっす)

清明(せいめい)旧暦=3月 節

清明

万物ここに至りて皆潔斎にして清明なり。さまざまな花が咲くお花見の季節。
初候 玄鳥至(げんちょう いたる)
次候 鴻雁北(こうがん きたす)
末候 虹始見(にじ はじめて あらわる)